関係機関の方々には、日頃より当協会の運営にご協力いただきまして心より御礼を申し上げます。
当会は、1962(昭和37)年に保健医療分野のソーシャルワークの先駆者であった大先輩方が患者さんの福祉増進とソーシャルワーカー自身の資質向上、地位の確立のために立ち上げました。2020(令和2)年には、一般社団法人となり令和4年8月で60周年を迎えました。
この間、多くの先輩方が、患者さんに寄りそいながら、時代の社会問題に対して解決を図るために活動して来られたことに心より敬意を表します。そして、全国の偉大な先達のご尽力が礎となって、また関係機関の方々のご理解のもとで、現在、私たちが保健医療の現場で社会福祉士の資格を持ってソーシャルワークを担うことができていると感謝しております。
現代社会では、超高齢化、虐待、格差社会、貧困の連鎖、ヤングケアラー、外国人滞在者の増加、孤立化による身元保証、新型コロナウイルスによる社会への影響、迫る人口減少社会、将来への不安など多くの問題があります。これらの問題は傷病や受療環境、その後の生活に大きく関連してきます。まさにソーシャルワーカーへの専門性、質、実践力が必要とされています。
ソーシャルワーク専門職のグローバル定義には「ソーシャルワークの大原則は、人間の内在的価値と尊厳の尊重、危害を加えないこと、多様性の尊重、人権と社会正義の支持である」とあります。私たちソーシャルワーカーが、保健医療の場において常に社会正義、人権擁護の理念を忘れずに患者様の支援にあたっていくことが求められています。
そのために当会では、県内の仲間たちと共に学び続け、生活課題の解決に取り組み、社会や地域に働きかけ、社会貢献の視点を持って社会福祉の向上を目指して活動してまいりまます。
また、社会の課題解決に向けて関係機関、関係団体、関連職種、地域の皆様と連携、協働していく所存です。
県内の同志の方、ぜひ共に学び、実践力を高めていきましょう。
地域の皆様、関係機関、関連職種の皆様、全国の同志の方、先輩方には今後とも当会へご指導、ご支援をよろしくお願い申し上げます。
群馬県医療ソーシャルワーカー協会長
狩野 寛子